「やった! ついに自分のWebサイトがバズった!」
…と喜んだのも束の間、アクセスが集中しすぎてサーバーがダウン。せっかくのチャンスを逃してしまった…なんて経験はありませんか?
今回は、そんな悲劇を防ぐために、アクセス集中に強いWebサイトの作り方、特に「負荷分散」の基本について解説します!
なぜアクセス集中に強いWebサイトが必要なのか?
「普段はそんなにアクセスがないから、大丈夫でしょ?」
そう思っている方もいるかもしれません。しかし、Webサイトを運営している限り、いつアクセスが集中するかわかりません。
突然のアクセス増によるサーバーダウンのリスク
テレビやSNSで紹介されたり、キャンペーンを実施したりすると、 হঠাৎとアクセスが急増することがあります。サーバーの処理能力を超えたアクセスが集中すると、サーバーがダウンし、Webサイトが表示されなくなってしまいます。
機会損失とビジネスへの悪影響
サーバーダウンは、大きな機会損失につながります。
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商品やサービスを販売する機会を逃す
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広告収入を得る機会を逃す
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顧客からの信頼を失う
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企業のブランドイメージを損なう
ユーザーエクスペリエンスの低下
サーバーがダウンしなくても、アクセスが集中するとWebサイトの表示速度が遅くなります。表示速度の遅延は、ユーザーのストレスを増大させ、離脱率を高めます。
SEOへの悪影響
Googleは、Webサイトの表示速度を検索順位の決定要因の一つとしています。アクセス集中によって表示速度が遅くなると、検索順位が下がり、アクセス数がさらに減少する悪循環に陥る可能性があります。
アクセス集中対策としての負荷分散とは?
「アクセス集中対策って、具体的に何をすればいいの?」
そこで重要になるのが、「負荷分散」です!
負荷分散の仕組み
負荷分散とは、Webサイトへのアクセスを複数のサーバーに分散させることで、1台のサーバーにかかる負荷を軽減し、システム全体の安定性と可用性を高める技術です。
例えるなら、レジが1つしかないスーパーに大行列ができている状態を想像してください。レジを複数に増やせば、行列は解消され、お客さんはスムーズに買い物ができますよね。負荷分散も、これと同じような仕組みです。
負荷分散の種類
負荷分散には、主に以下の2つの種類があります。
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DNSラウンドロビン: DNSサーバーを使って、アクセスを複数のサーバーに順番に振り分ける方法。
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ロードバランサー: 専用の機器やソフトウェアを使って、アクセスを複数のサーバーに振り分ける方法。ロードバランサーは、サーバーの負荷状況を監視し、最適なサーバーにアクセスを振り分けることができます。
負荷分散のメリット・デメリット
メリット | デメリット |
サーバーダウンのリスクを軽減できる | 導入・運用コストがかかる |
Webサイトの表示速度を向上できる | 設定が複雑な場合がある |
システム全体の安定性と可用性を高めることができる | 負荷分散装置自体が故障するとシステム全体が停止するリスクがある |
負荷分散を実現するための具体的な方法
では、具体的にどうすれば負荷分散を実現できるのでしょうか? 主な方法を5つ紹介します。
ロードバランサーの導入(ハードウェア、ソフトウェア)
専用のロードバランサー(ハードウェアまたはソフトウェア)を導入する方法です。高性能なロードバランサーは、高度な負荷分散アルゴリズムを備えており、サーバーの負荷状況に応じて最適なサーバーにアクセスを振り分けることができます。
クラウドサービスの活用(AWS、GCP、Azureなど)
AWS、GCP、Azureなどのクラウドサービスは、ロードバランサー機能を提供しています。クラウドサービスのロードバランサーは、簡単に導入・運用できるだけでなく、スケーラビリティ(拡張性)にも優れています。
CDN(コンテンツデリバリネットワーク)の利用
CDNは、世界中に分散配置されたサーバーにWebサイトのコンテンツをキャッシュし、ユーザーに最も近いサーバーからコンテンツを配信する仕組みです。CDNを利用することで、Webサイトの表示速度を向上させるとともに、サーバーへの負荷を軽減することができます。
サーバー構成の見直し(複数台構成、冗長化)
Webサーバーを複数台用意し、冗長化(同じデータを複数のサーバーに保存すること)することで、1台のサーバーが故障しても、他のサーバーでサービスを継続することができます。
VPSを活用した柔軟なサーバー構成
「VPSでも、負荷分散ってできるの?」
実は、VPSでも工夫次第で負荷分散を実現できるんです!
VPSは、1台の物理サーバーを仮想的に分割し、専用サーバーのように利用できるサービスです。共用サーバーよりも自由度が高く、専用サーバーよりも安価に利用できます。
複数のVPSを契約し、ロードバランサーと組み合わせることで、負荷分散環境を構築することができます。
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柔軟性: 必要な時に必要な分だけリソースを増減できる。
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費用対効果: 共用サーバーよりも高性能で、専用サーバーよりも安価。
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可用性: 複数のVPSを異なるリージョンに配置することで、災害対策にもなる。
「VPSって、実は色々な使い方ができるんだ!」
そうなんです。VPSは、使い方次第で、あなたのWebサイトを強力にサポートしてくれる頼もしい存在になり得るんです。
まとめと補足
今回は、アクセス集中に強いWebサイトを作るための「負荷分散」について解説しました。
負荷分散は、Webサイトの安定運用に欠かせない技術です。
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ロードバランサーの導入
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クラウドサービスの活用
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CDNの利用
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サーバー構成の見直し
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VPSの活用
これらの方法を組み合わせて、あなたのWebサイトをアクセス集中から守りましょう!
補足:突発的なアクセス増加に対応できるスケーラブルなサーバー環境について
より踏み込んで、突発的なアクセス増加に対応できるスケーラブルなサーバー環境を整えることも重要です。オートスケーリングなどの機能を活用し、アクセス状況に応じて自動的にサーバーの台数を増減させることも有効な対策となります。
これらの対策も検討し、万全の備えをしておきましょう。
おすすめのVPSを下記の記事で紹介しています。
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