コナコーヒーの魅力|味わいや淹れ方、等級などに迫る

コーヒーの豆知識

コナコーヒーはその卓越した品質で国際的に高く評価されており、ハワイの地元だけでなく訪れる観光客にも愛されるお土産として知られています。この記事では、コナコーヒーのユニークな特徴、おいしい飲み方、等級制度などについて詳しくご紹介します。

コナコーヒーとは?

コナコーヒーとは、ハワイ島コナ地区で栽培されるアラビカ種のコーヒー豆を指します。このエリアはコーヒー栽培に最適な微気候があり、豊富な火山灰土壌と理想的な気候条件のもとで栽培されるコーヒーは、その卓越した品質で知られています。

ハワイ州の厳格な農業基準を満たすものだけが市場でコナコーヒーとして認定されます。1800年代から栽培されてきたコナコーヒーは、甘美な香りと清涼感ある風味で世界中にその名を馳せています。

地域 アメリカ合衆国 ハワイ島コナ地区
味わい・香り ナッツ、チョコレートなど
コーヒー生産量 世界第51位(2,270トン、2021年のデータ)
栽培品種 アラビカ種100%(ティピカ、レッドカトゥーラ、ブルボン、パカマラなど)
精製方法 ウォッシュド(水洗式)

世界三大コーヒーの一つ

コナコーヒーは、ジャマイカのブルーマウンテン、タンザニアのキリマンジャロと並び、世界三大コーヒーの一つとされています。このコーヒーはその上質な風味で知られ、アメリカ合衆国大統領の晩餐会でも提供されるほどです。

希少価値の高いコーヒー

2021年のデータによると、コナコーヒーの生産量は約2,270トンに達しましたが、これは世界のアラビカ種の市場全体のわずか0.03%にすぎません。このような希少性が、ブルーマウンテンに次ぐ高級コーヒーとしての地位を確立しています。

アメリカ唯一のコーヒー生産地

コーヒーの主な生産地は「コーヒーベルト」と呼ばれる地帯に限定されていますが、アメリカ合衆国内でこのベルトに含まれるのはハワイだけです。特にコナ地区では、ハワイ州全体のコーヒー生産量の約90%を占めており、その地位は非常に重要です。

コナコーヒーの魅力:マイルドな酸味と豊かな甘み

コナコーヒーは、滑らかな口当たりと独自のジューシーな甘酸っぱさが特徴です。特に深煎りの場合、蜂蜜やチョコレートのような甘みが顕著に感じられます。浅煎りや中煎りでは、フルーティーな酸味と甘い香りが際立ち、多くのコーヒー愛好家に愛されています。

コナコーヒーのフレーバーの違い

一般にハワイのフレーバーコーヒーと聞くと、甘い香りの製品を思い浮かべるかもしれませんが、市場に出回るこれらの製品は大抵「コナブレンド」と呼ばれ、含まれるコナコーヒーは10%以上で、残りは他の国の豆で構成されています。これは純粋な100%コナコーヒーとは異なります。

コナコーヒー豆の等級分類

コナコーヒー豆は形状によって「タイプ I」と「タイプ II」に分けられ、サイズなどに基づいてさまざまな等級が定められます。

タイプ I(通常豆) タイプ II(ピーベリー)
コナ エクストラファンシー コナ ピーベリー No.1
コナファンシー コナ ピーベリー プライム
No.1
コナセレクト
コナプライム

ピーベリーは全コナコーヒーの約3~5%しか収穫されません。

純粋なコナコーヒーの種類

ストレートコーヒー

ストレートのコナコーヒーは100%コナコーヒー豆のみを使用し、厳しい等級基準をクリアした豆で構成されています。これはコナコーヒー本来の美味しさを最大限に楽しむのに適しています。

コナコーヒーブレンドの特徴

コナコーヒーには、100%のストレートコーヒーと混合されたコナブレンドがあります。ハワイ法では、コナブレンドを販売するには最低10%以上のコナコーヒーが必要です。この混合により価格は手頃になりますが、純粋なコナの風味は多少薄れる可能性があります。

日本では30%以上のコナコーヒーが含まれていないとコナブレンドとして認められないため、日本で購入すればよりコナの風味を楽しむことが期待できます。

コナコーヒーのピーベリー種

コナコーヒーの中で最も高品質とされる「ピーベリー」は、コーヒー愛好家におすすめの選択肢です。通常のコーヒー豆は実の中に2粒が向かい合わせで存在しますが、ピーベリーは実に1粒だけが含まれ、その結果、丸い形をしています。このピーベリーは非常に希少ですが、特別な贈り物に最適です。

コナコーヒーの最適な焙煎と抽出方法

焙煎は浅煎りから中煎りがおすすめ

コナコーヒーの豆を焙煎する場合、浅煎りから中煎りが推奨されます。浅煎りにすると、コナコーヒー特有の甘みと柔らかな酸味が引き立ちます。焙煎を深くすると酸味は減り、より深いコクが生まれますが、独特の香りが少なくなることがあります。

初めて焙煎する方には、バランスの良い「ハイロースト」での焙煎をお試しいただくのが良いでしょう。

コナコーヒーの理想的な淹れ方

コナコーヒーの繊細な風味を最大限に引き出すには、透明感のある味わいを実現するペーパードリップが最適です。標準的なコーヒーと同じく、30秒の蒸らし時間を設け、1分で150mlを抽出するのが理想的です。

また、コーヒーの本質を直接味わいたい場合には、フレンチプレスの使用もおすすめで、これによりより濃厚な味わいが楽しめます。

コナコーヒーの適切な保存方法

コナコーヒーの豊かな香りを長持ちさせるには、正しい保存方法が重要です。コーヒー豆は開封後1ヶ月以内に使い切る量を室温で保存し、粉末の場合は香りが1週間程度で失われるため、使用しない分は冷凍保存が推奨されます。

冷凍する際は、食品の匂いが移りにくいアルミバッグなどの密閉容器を用いると良いでしょう。

コナコーヒーが楽しめるお店

コナズコーヒーの店舗案内

コナズコーヒーは、100%コナコーヒーを毎日店内で焙煎し、特別なブレンドやアレンジコーヒーを提供するカフェです。ハンドドリップやフレンチプレスの抽出方法を選べるため、コーヒーの深い味わいを楽しむことができます。

全国に41店舗があり、店舗やオンラインでコナコーヒー豆を購入することが可能です。また、ギフト用のドリップコーヒーセットも取り扱っています。

アイランドヴィンテージコーヒーの魅力

1996年に開業したスペシャルティコーヒーショップ「アイランドヴィンテージコーヒー」は、「100%コナエクストラファンシー」「コナコーヒーピーベリー」「コナコーヒーNo.1」といった厳選されたコーヒーを取り扱っています。

これらのコーヒーはハンドドリップにより一杯ずつ丁寧に抽出され、クリアな風味を楽しむことができます。日本国内では表参道、お台場、横浜に店舗があり、オンラインショップでも購入が可能です。

マウカメドウズ農園

ドトールコーヒーがハワイに所有する自社農園「マウカメドウズ」では、100%コナコーヒーが栽培されています。ここでは、手作りワッフルも人気で、訪れる人々に愛されています。店舗は品川、横浜、神奈川県相模大野に位置しています。

コナコーヒーの購入場所

100%コナコーヒーは、アイランドヴィンテージコーヒー、コナズコーヒー、カルディなどの店舗で扱われています。また、一部のデパ地下や全国チェーンのドトールでは「ハワイコナブレンド」が購入できますが、これは極深煎りのブレンド製品であり、純粋なコナコーヒーとは異なります。オンライン通販で購入するのが便利です。

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